我が国には数多くの国家資格があります。
私たち社会保険労務士も、他の資格と同様、特定の業務について独占的業務を許されている資格です。
様々ある士業のうち、代表的な国家資格については、ドラマの登場人物としてその国家資格を仕事にするキャラクターが登場したりすることで、一般的なイメージが浸透している場合もありますし、それぞれの資格の全国的な団体が、芸能人等をイメージキャラクターに据えてPRをしています。
一部の国家資格について調べてみましたところ、以下の様になっていました(2022年8月調査)。
主な士業のイメージキャラクターについて
・弁護士(日本弁護士連合会):武井咲さん
・司法書士(日本司法書士会連合会):高橋惠子さん
・行政書士(日本行政書士会連合会):貴島明日香さん
・税理士(日本税理士会連合会):青木梨乃さん
では、私たち社会保険労務士はどうかといいますと、私が捜すことの出来る範囲では、上記に挙げた士業と同じような芸能人等をイメージキャラクターは起用していないようです(2022年8月現在)。
日頃より、他の資格と比べても目立っていない印象を自分でも持っていましたが、こういう部分でも差があったことを知ることになりました。
数年前に「ダンダリン」というテレビドラマの中で、やや悪役寄りで社会保険労務士が登場することがありましたが、それまでメディアで「社会保険労務士」を目にすることは余りありませんでした。
しかし、高齢化に伴う老齢年金への関心の高まりや、「働き方改革」関連法の制定やそれに伴う法改正、最近では、新型コロナウイルスの蔓延に伴った企業の休業に対する助成金について、専門家としてテレビをはじめとしたメディアへの露出が増えてきているようにも感じます。
今後も、法改正に代表される雇用環境の変化などにあわせて、私たちの活動領域もどんどんと拡大する、まさに「伸びしろしかない」社会保険労務士(牧野の個人的意見)ですが、先ほど申し上げたとおり、他の士業に比べると、そのイメージを担ってくれるイメージキャラクターが不在だったように感じます。
捜して出てくるのは、埼玉県の社労士会の公式キャラクター「しゃろたま」や、神奈川県の社労士会の公式キャラクターの「しゃろ☆うし」などのゆるキャラ(Google検索調べ)しか出てこないという、この部分についても、ある意味で「伸びしろしかない」状態です。
より広報をする必要はあるのではないか、と思われます。
そのような状況を知ってか知らずか、私たち社会保険労務士にも、やっと全国的なイメージキャラクターが誕生したようです!
社労士制度が出来てから数十年が経過しましたが、ひょっとすると、初めてのイメージキャラクターかもしれません(違っていたらごめんなさい)。
はい、ダジャレのキャッチコピーにアニメキャラクターです(笑)
・・・まぁ、アニメキャラクターは酒にのまれて乱痴気騒ぎをして週刊誌面を賑わせたり、ましてや不倫は絶対にしませんから、きっとそうしたことを念頭に置いたキャラクター選定なのでしょう。
私自身、Twitterでたまたま流れてきたツイートで初めて目にしましたが、インパクトはなかなか強いものを持っていました。
少なくとも、私が調べた限りでの国家資格の広報として、善し悪しを含め、インパクトは充分に与えられたものでした。
ダジャレやアニメキャラクターで気をひく一方で、彼らは、私たち社会保険労務士の業務侵害というとても切実なことについて訴えてくれています。
冒頭に申し上げたとおり、国家資格には、基本的にその資格を持っている人しか出来ない独占的業務が与えられています。今回、連合会が作成してくれた一連のコンテンツは、そうした社会保険労務士の独占業務を 無資格者が侵害していることについて訴えてくれているのです。
特に助成金については、無資格のコンサルティング会社などが助成金の支給申請を企業等から請け負い、結果的にトラブルにつながる事も多々見られます。
残念ながら、そこに社労士が不適切な関与の仕方をしていることも、そうしたことを助長してしまっている事もある様ですが・・・。
おそらく、社労士自体の知名度がまだまだ高くないので、こうした不正行為が横行してしまっているのではないかと推測します。
ぱっと見のインパクトでは、国家資格の広報としてどうなのか?という疑念が湧かないでもありませんでしたが(正直、頭の片隅をよぎってしまいました)、彼らが初見のインパクトをもってメディアで紹介され、私たち社会保険労務士のことをより広めてくれることに、大いに期待したいと思います。
興味を持っていただけた方は、動画も作成されていますので、お時間のある時に見てみてくださいませ!
リンク:https://www.shakaihokenroumushi.jp/Portals/0/resources/knight/